太田原奈都乃
中古車販売大手・ビッグモーターの店舗前で街路樹が枯れるなどした問題で、東京都は16日、土壌調査を行った14カ所のうち、9カ所で除草剤の成分が検出されたと発表した。また、同社役員がこの日都庁を訪れ、除草剤の散布や伐採の事実を認め、謝罪したという。都は今後、同社に原状回復を求めるほか、警察に被害届の提出を相談する。
土壌調査は今月上旬、都道沿いの14店舗付近で行った。その結果、9カ所から「グリホサート」など計3種類の除草剤成分を検出した。ほかに確認されたのは、「ブロマシル」「カルブチレート」。
このうち1カ所は、7月の都の調査で、20本が根元から折れるなど故意に伐採されたとみられていた多摩店(多摩市)。樹木に異常がなかった3店舗からも今回、除草剤が検出された。
都によると、この日午後に同社役員が都庁を訪れ、各店舗への聞き取り状況を報告した。除草剤が検出された9カ所のうち、5カ所で従業員による散布や伐採が確認できたとして謝罪。「都の指示に従い、原状回復に努める」との意向を示した。一方、散布や伐採の理由や時期、本社の指示の有無などについて言及はなかったという。
都は今後、原状回復を求めて同社と協議を進める。土壌調査費などの損害賠償請求については未定という。(太田原奈都乃)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル